産まれてすぐにNICU(新生児集中治療管理室)に入院になりました。
ふくすけは肺動脈狭窄が強いので、体を大きくして、1~2か月後(12月上旬)にシャント手術をしましょうと言われていました。しかし、に心臓の調子がよくないから12月までもたない。と言われ急遽手術が決まりました。
手術までの17日間の記録です。
生後11日~12日
NICUドクターからお子さんの状態について説明したいので、お父さんも一緒に話を聞いてほしいと言われました。旦那ちゃん降臨。わたし里帰り中なので仕事を休んで新幹線で来てもらいました。
ふくすけの病気の診断・手術が決まる
今の段階で分かっている体の異常はこちら。
・先天性心疾患(福助の場合はファロー四徴症) + ・親指欠損→親指がない ・橈骨欠損→親指側の腕の骨がない ・椎体奇形→背骨の一つがくさび状になっており、半分しかない(半椎体) ・肋骨欠損→肋骨が1本足りない
総合的に判断して、ホルト・オーラム症候群と診断されました。
当初、病気の説明だけの予定でした。
が、ふくすけは肺動脈がどんどん狭くなってきてしまい、酸素の値(サチュレーション)がどんどん下がっている。当初シャント手術は12月を予定していたのですが、そこまで持たなそうなので、来週手術をしましょうと言われました。
肺動脈が狭くなる理由
血管が細い→血液をたくさん流そうとする→筋肉が発達して太くなる→血管がさらに細くなる→最初に戻る…負のスパイラル
その子によって肺動脈狭窄の進行はそれぞれなのですが、ふくすけは進行が速いようです。
治療内容 ・肺動脈を広げる薬。 ・濃度の濃い多めの酸素注入。 ・酸素量を増やすため点滴で水分量を増やす。 →水分と酸素の関係
生後13日~17日
この5日間は、緊急手術にならにように祈るのみ。鎮静剤の影響で最後の方は寝ていることがほとんどでした。
治療内容 ・ミルクは胃管(鼻チューブ)からのみ。胃腸に酸素が行き過ぎないように1時間かけて注入。 ・スペル発作が起きないように鎮静剤でできるだけ眠ってもらう。
スペル発作(無呼吸発作)
ファローの子になりやすい、起きると怖い症状です。
スペル発作(無呼吸発作)
肺動脈が完全に閉じてしまう症状。
■どういった時になるのか
ギャン泣き:泣くことにより全身に力が入り、筋肉が肥大し肺動脈の入り口を塞いでしまう
ミルクを飲んだ時:胃腸に血液・酸素が持っていかれた結果、心臓に行き届かず心臓の脱水が起きたとき
肺動脈が閉じてしまうので肺に血液が行かなくなり、かなり危険な状態。この症状が起きたら緊急手術になると言われました。
発作が起きないように、普通の赤ちゃんの1.5倍水分を入れて、多めの血液を流し肺動脈を広げて予防していました。
なので、このころのふくすけは、顔なんかはち切れそうなくらいパンパンにむくんでいました。
シャント手術後は起きにくくなるそうなので、今が踏ん張り時。
造影CT(心臓の3Dエコー)
心臓病の検査として必須の検査です。
造影CT
・造影剤を点滴で血液に流して、心臓の形・血管を3Dで見る。
・吐いてしまう場合があるので、胃を空にする。
・動くと撮れないので鎮静剤で眠らせる。
※アナフィラキシーショックの確率0.004%
実際に見せてもらいましたが、かなりリアルでした。
ファロー四徴症の症状として右室肥大がありますが、え?これですか!?ってくらい左室が小さかった。右室と左室の大きさが倍以上違いました。シャント手術をすると少しずつ正常の大きさに戻っていくそうです。
また、この検査で血管のある位置が正常ではないことが分かりました。(右側大動脈弓・左鎖骨下動脈起始異常)ファローの子にはたびたび見られるそうです。生きていく上では何の問題もなく、処置をする必要もないそうです。
シャント手術について事前説明
今の状態は常に酸素不足。特に寝ているときは下がりやすい。ので、全身に酸素を送るために手術をします。肺動脈と大動脈を人工血管でつないで、
よく聞く名前だと、バイパス手術。それと同じような感じです。
重症チアノーゼから無酸素発作(重度の低酸素状態)の危険があるため、新生児~乳児期に姑息手術(体肺動脈短絡術:細い人工血管によるシャント手術)が必要になります。主にシャント手術は体動脈肺動脈短絡術(ブラロック・トウシッヒシャント)といいます(図)。シャント手術は側開胸と胸骨正中切開アプローチがありますが、最近では胸骨正中切開アプローチで行う場合が増えてきています。シャント手術により肺動脈の成長を待ってから根治手術を行う2段階手術が必要になります。
引用元:ファロー四徴症 – 宮城県立こども病院 – MIYAGI CHILDREN’S HOSPITAL (miyagi-children.or.jp)
全身にいく動脈にシャント(通常、ゴアテックスという素材で作った3-5mm程度の人工の管)を縫い、それを肺動脈につなげることで、肺動脈に流れる血液量を増やします。
シャント手術にもいろいろ種類があってつなぐ血管によって「BTシャント」「セントラルシャント」など名前が変わります。※上の図はBTシャント
ふくすけは大動脈から出ている血管も通常の位置になかったので「セントラルシャント」といって、大動脈の太い血管から直接つなぐ方法になりました。
面会できる日は毎日搾乳した母乳を届けてました。→搾乳について
後半はほとんど眠っていましたが、なんとか5日間耐えてくれました。
次は手術だ頑張ろう!!
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